信玄公ゆかりの山梨県指定天然記念物「岩窪の八房梅(ヤツブサウメ)」の樹勢回復作業を樹木医の小林稔蔵が担当しました。

この梅の木は、甲府市岩窪町の武田信玄公墓所にあり、樹齢約200年。高さ8m、幹の周囲は1.5m。山梨県が天然記念物に指定している八房梅は、武田信玄公墓所と山梨市牧丘町北原の洞雲寺にある2本です。一つの花にめしべが八つあることから命名されました。

2010(平成22)年ごろから、枝の枯れや幹の腐敗が目立ってきたことから、地元の岩窪自治会から「地元にとって大切な梅の木。きれいな花が咲くように管理し、次世代に引き継ぎたい」と、山梨県緑化推進機構に土壌改良作業の協力依頼があり、日本樹木医会山梨県支部長だった小林稔蔵が担当することになりました。

作業は2016(平成28)年12月に行い、梅の木の周囲3・6m四方の土を取り除き、肥料などを混ぜるなど土壌改良をして根に被せました。

梅の木は元気を取り戻し、毎年3月には薄紅色の花をつけています。

腐朽した幹

枯れ根

梅の木の周囲3.6m四方の土壌改良

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